BEAT SOLDIER – INTERVIEW
日本のストリートダンスバトル・シーンにおいて新たな旋風を巻き起こす、最強精鋭ティーンズバトル集団 “BEAT SOLDIER” に所属する『大空』『KAI→』『ルイス』『SORA』にインタビューを敢行!2016年1月10日(日) に開催された『XRATED × SHOW & PROVE』でも、その実力と才能を遺憾なく発揮し、見事優勝に輝いた4名!若干10代ながら、個人としても国内外の様々なバトルで輝かしい実績を残し、世界中のダンサーから注目を集める若きダンサーの素顔と内面に迫りました。
– まずは、自己紹介をお願いします。
・大空 (以下 大):大空です。年齢は16歳。現在高校1年生で、ダンス歴は11年です。
・KAI→ (以下 K):KAI→です。僕も高校1年生で、現在15歳。ダンス歴は今年で6年になります。
・ルイス (以下 ル):ルイスです。今年でダンス歴はちょうど10年。現在15歳、中学3年生です。
・SORA (以下 S ):SORAです。この中では一番年下で、今年中学2年生の14歳。ダンス歴は8年になります。
– よろしくお願いします。皆さんお若いですが、その年齢からは想像もつかない程の “説得力あるダンス” で観るものを魅了していると思います。まずは、皆さんそれぞれの『現在に至るまでの経緯(ダンスを始めたきっかけ等を)』を教えて下さい
・ル:最初のきっかけは、ナインティナインの岡村さんですね。CMですげー回っているのを見て「ダンスってカッコいいな!」って思い始めました。今では全くBBOY (ブレイク・ダンサー) ではないですけど (笑)
・K:僕もほとんど一緒で、TVを付けたら『めちゃ²イケてるッ!』の再放送がやっていて、その中で岡村さんが “OKAXILE” の企画で踊っていたんですね。それがスゴく格好良くて、おもしろくて、「俺もやりたい!」と思い、ダンスを始めました。
– 確かに、その当時はCMや、番組の企画等でダンスのメディア露出も多い時期でしたよね。大空君がダンスを始めたきっかけは何ですか?
・大:僕は、お母さんがダンスのインストラクターをやっていたので、物心ついた時には既にその環境にいましたね。毎日新しいステップを1つ出来る様にならないと、夜ご飯が貰えなかったみたいです (笑)
– それは、かなりのスパルタですね (笑) では、SORA君がダンスを始めたきっかけは?
・S:僕は親の勧めがきっかけですね。親に勧められるままにダンスをやってみたら予想以上に楽しくて、気がついたら一日中ダンスの事ばかり考えている自分がいました。それからは毎週レッスンに行ったり、毎日のように個人練習をするようになりました。
– 普段はどういった場所で練習をされていますか? 活動の拠点や、通っているレッスン等あれば教えて下さい。
・S:普段は、名古屋を中心に活動していて、名古屋市にある「pineapple studio」へ週2回程度通っています。個人練習は主に家でやっています。
・ル:僕は静岡の「Studio MJ」に通っていて、そこでレッスンを受けています。僕もバトルの練習や、個人練習は家ですることの方が多いですね。基礎をレッスンで。それを踏まえての練習は家で。といった感じです。
・大:僕は、現在レッスンは受けていないですね。踊りたい時に、踊りたいように、踊りたいだけ、踊っている感じです。参加するバトル・イベントは、関東から関西の間で開催されているイベントが多いですね。
・K:僕は、東京の「JINGSTA」と「luv4」というスタジオに通っています。週1〜2でレッスンを受けていて、それ以外の個人練習は ”自分の感覚に素直に向き合って” 好きなように、好きなだけ踊ってる感じですね。
– 普段の個人練習は、家などで行っているのですね-
・ル:はい。僕が住んでる近所には、ダンスをやっている人自体が少ないので、基本的には家で練習をしています。普段一人での練習が多いので、BEAT SOLDIERの練習とか、イベントで皆に会える時とかは、すごく楽しみですね。
– そうなんですね。BEAT SOLDIERの皆で集まったり、一緒に練習したりするのは、どれくらいの頻度でありますか?-
・ル:集まる頻度はかなり少ないと思います。皆と会わない時は、2ヶ月くらい会わないこともありますね。だからこそ、会えた時にメンバーから受ける刺激とか衝撃は大きいです。
– 2016年1月10日に、名古屋市で開催されたクルーバトル「XRATED × SHOW & PROVE」では並みいる強豪を次々と撃破し、見事優勝に輝きましたが、4名で戦ったあの日のバトルの感想や、印象に残っているシーン等があれば教えて下さい。
・K:僕は『fight crew』との準決勝での『ena (アユエナ)』と、大空の “Mariah Carey の曲でのムーブ” がどちらも爆発してて、自分の中でガン沸きでしたね (笑) でも、あの日は予選から全バトル本当に面白かったです。毎回個性あふれるチームとバトルができてワクワクしてました。
・ル:確かに、準決勝の 大空 と ena のムーヴは見てて「やべーーー!」ってなりましたね。 まさかの Mariah Carey で…(笑) 大空の上手く合わせた “しなやかな感じのHIPHOP” と、ena の “女性らしいムーヴ” が曲と完璧に合っていて、自分も一緒に戦ってるんだけど…つい、にやけちゃいました (笑)
・大:うわぉ!嬉しいっすね。あのムーブは自分の中で、結構調子良かったんで余計に嬉しいです。 まぁでも、今回もいつものごとく年下のルイスに助けられましたよ。準決勝の延長戦も、決勝も2ムーブ踊ってもらって…(笑) あれだけ多く踊っているにも関わらず、最後まで見事にぶっ飛んでましたからね。あと、あの日は『90% 遊びで成り立ってるルーティン』とかもやっていたので、本当に楽しかったですね。僕らじゃないと出せない “楽しさ感” は少しは伝えれたんじゃないかな?と思います。普段練習でやってるようなモノをそのまま出せて気持ち良かったです。
・ル:練習っていうか。遊びだよね。
・大:確かにそうだね。 (笑)
・ル:この四人だから余計に遊んじゃう部分も、今回のバトルではありましたね。あとは一日を通して、『UC & タエコバドゥ』さん夫婦の「ダンスに対する愛」をすごく感じました。他の方々も勿論そうなのですが…最初から最後まで、KIDSのダンスも、大人のダンスも関係なく、ずっと1番前で全員のバトルを見て。湧いて。笑って。それで自分自身が踊るときはスゴくかまして。そんな、お二人がすごく素敵でした。
・大:それね!僕らのダンスにも湧いてくれてスゴく嬉しかったし、かなりモチベーションが高まりました。
– 素晴らしいですね。あの日は会場の雰囲気も温かくて、本当に楽しいイベントでしたね。取材していた僕らもかなり楽しませて頂きました。では、SORA君の中で印象に残っているシーンは、ありますか?
・S:僕は、決勝の『UC (daft)』さんと『BIG WEST (LOKI)』さんのダンスが、とても印象に残っています。UCさんの、あの迫力あるムーブには圧倒されました。まだ自分には出来ないので、どうしたらあんな動きが出来るのかを知りたいですね。BIG WESTさんは、ウェーブやヒットがスゴくて、全部好きでした。ムーブの中に急にインパクトのある動きをした時は「ヤバっ!」ってなりましたね。『名古屋ソウルフード隊』との決勝戦は、とても楽しかったです。
– 準決勝で対戦した LEO君も所属する、この『BEAT SOLDIER』というチームの結成のきっかけや、現在のメンバーになるまでの経緯などを教えて下さい。
・大:現在は、9人で活動してます。福島から名古屋までメンバーがいるんですが、最初のメンバーは、僕と『ルイス』『LEO』『Kai→』『SORA☆』『TAKA』の6人でした。その後に、『SORA』『TAKUMI』『Tatsuki』 の順に加入していきました。初期の6人はイベントで知り合い、その場のノリで「一緒にやろうよ!」という感じでしたね。
・S:そうだったね。大空とオーディションで一緒になって、その場で仲良くなって「BEAT SOLDIERに入ってみない?」と言われたのがきっかけでした。
・ル:僕も大空の誘いで入りました。
・K: 僕はもともと『LEO』『TAKA』と3人チームで活動していて、あるクルー・バトルに出る時に『SORA☆』『大空』『ルイス』と「合体して出ようよ」という話しが生まれて…そこで初期の BEAT SOLDIER が結成されました。TAKUMI が加入する時なんかは、バトル当日にその場の勢いで加入することが決定したので、面白かったですね (笑)
– なるほど。クルー・バトル等で BEAT SOLDIER の皆さんを拝見させて頂くと、メンバー同士の仲の良さや、仲間意識の強さを毎回感じられるのですが、その理由が垣間見えた気がします。
– バトルではクルーだけでなく、それぞれ個人でも素晴らしい活躍を見せていますが、バトル等で『踊る際に意識している事や、大切にしている事』などはありますか?
・K:踊る際には、何も考えてないですね。なので踊り終わって動画見ると、テンション上がりすぎちゃってて「この動き気持ち悪っ!」って思う時があったり「暴れ過ぎたなー」と反省する時もありますね (笑)
・大:僕も踊る時は、実際何も考えていないのですが…一応大切にしてることは、自分の感覚に逆らわないで “感じたままに好きなように動く”ようにしていることですね。音楽を聴いて、感じたままに動けるのが一番気持ち良いと思うので。あとは、そんな堅いことを考えても頭がパンクしちゃうので、楽しく自由気ままに動いてます。
・S:僕はサークルや1対1等のバトルでない時は、自由に楽しく踊っています。対面式のバトルは、相手に意識を向けて踊っているので、たまに「熱くなり過ぎてるなー」と感じることもありますね。そういった時は気合いが入り過ぎていて、バトル後に動画で振り返ると「音を早取りしてる…」と自分でも笑えてきますね (笑)
・ル:僕は『上手いダンスを踊りたい』と言う気持ちもありますが、それよりも『上手いバトルをしたい』という方が今は強いですね。自分が踊っている時も大切なんですけど、相手が踊っていて自分がそれを見てる時もバトルの一部分だと思うので、”立ち振る舞い” というか、『踊っていない時も常にバトルしてる』ということを忘れないように意識しています。
– なるほど。まだまだお聞きしたい事が沢山あるのですが、最後に今後のダンサーとしてのビジョンや、目標。またはダンス以外の部分での目標等ありましたら教えて下さい。
・ル:今年の春から高校生に上がり、KIDS サイドの括りがあと少しで終わってしまうので、残された時間を暴れるだけ暴れたいですね。高校生になって大人に混ざっても、今までと変わらずドンドン挑戦していきたいです。あとはもっと身長が欲しいです (笑)
・S:KIDS サイドで出れるのはあと1年しかないので、色々なバトルに出て進化していきたいです。あと、僕は1年後に高校受験も控えているので勉強も頑張りたいと思います。
・K:僕は、昨年の4月から高校生になって大人の方々と同じ土俵の上に立って大きな壁を感じたので、これからはその壁を超えているように頑張ります。あと、かなりのビビリなので度胸が欲しいですね (笑)
・大:全国には、僕と同じ年齢の頑張っているダンサーが多くいます。『KAI→』もそうだし、バトルで戦った『fight crew』の全員や、『AYUNA (M.A-1)』とか『Yu-ki (九州男児新撰組)』とか本当に多いんです。更に4月から『ルイス』『TAKUMI』の世代がまた高校に上がってくるので、同世代の皆で大人サイドを一気にひっくり返したいなって思っています。それぐらいの気持ちを持って大人の方々に挑戦したいし、他の世代の方々にとって、ダンスの部分では「最悪の世代」と思われるように僕自身も頑張りたいなと思っています。あとは、どれだけ結果がついてきて有名になっても、挨拶と礼儀だけは絶対に欠かさないような人間になれるよう心掛けていきたいと思います。全て挨拶から始まると思っているので、そこは大切にしていきたいと思います。
– 可能性と才能に満ち溢れた10代の若きダンサー。数々の輝かしい実績が裏付けるその才能は、国内に留まらず海外からも高い評価を集める。大人への階段を歩む中で出会う、様々な経験を糧に『ダンサーとして』『一人の人間として』成長し続ける彼ら4名の今後の更なる活躍に注目したい。
PHOTO : ichiiiiiiii / HRK
TEXT EDIT : SOUL CITY NAGOYA