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COLUMN | 記して憶えることのヒミツ

 

daft, INDIAN CREW として全国的に活躍する、東海地区を代表するHIPHOPダンサー『UC』による SOUL CITY NAGOYA COLUMN 第14弾!

 

 


 

どうもです。いきなりですが、まずは次の単語表を眺めて下さい。

 

苦い   砂糖   クッキー
食べる   おいしい    心
タルト   チョコレート
パイ    味     マーマレード
甘ずっぱい     ヌガー
イチゴ     蜂蜜    プリン

 

おいしそうですね(^^)

そんなわけで、
地味に脳科学を書いている僕のSOUL CITY blog。

 

前回の脳記事第2弾も、なんと2人の方から直接「面白かった」「考えさせられた」と連絡をいただき、「また楽しみにしています」とまで言われてしまったので、調子に乗って第3弾も書かせていただきますね。

 

皆さんの好意に甘えさせていただきますw

 

てことで、
今日は「記憶」について、少しだけ考えてみたいと思います。

 

みなさん、記憶力はいいですか?振り覚えが悪いとか、会った人をなかなか覚えられないとか色々あるかとは思いますが…w

ひとまず、この記事で冒頭で羅列した単語を覚えてますか?…全部は無理ですよね。それが普通です。

 

じゃ、3択にします。
『堅い、味、甘い』

さて、あの表の中にあった単語はどれでしょう?

 

正解は、、、

『味』です。

『甘い』だと思った人多いんじゃないでしょうか?というのも、甘そうな言葉が並んでいると、脳に“甘い”イメージがついてしまうらしいです。

 

何が言いたいかというと、人の記憶、もとい、“脳の記憶”なんてあいまいなもんですね。

 

しかし!記憶があいまいなことにもちゃんと意味があったんです!(今回も『進化しすぎた脳』から伝達していきます☺︎)

 

まず、記憶があいまいなために、1度にたくさんの情報を迅速に取捨選択できます。(いらないものを無視できるってことです。)

そして、記憶があいまいなために、悲しい記憶を忘れることができます。(楽しい記憶も忘れちゃうけど。)

 

さらに、記憶があいまいなために、ものや人を“認識”したり、“学習”したりすることができる!あれ?少し矛盾に感じませんか?

 

でも、違うんです。「完ペキに覚えられない」からこそ、「覚えられる・覚えていられる」のです!!

 

ここが今日のキーです(^^)

 

もし仮に、あなたの脳の記憶が完ペキだったとしましょう。するとどんなことが起こるのか?

 

例えば、あなたの目の前にAくんが正面向いて立ってるとします。あなたはAくんを認識した瞬間、Aくんの外見すべてを写真のように覚えちゃいます。

次の瞬間、その目の前のAくんが横を向いたとします。

すると、あなたにとって、Aくんはもうまったく“違う人”になってしまうわけです!正面向いていた姿こそがあなた(の脳)にとってAくんでしたから。

 

他にも服装、髪型、声、etc…何かが変わるだけで、あなた(の脳)にとっては別物になってしまう。完ペキに覚えてしまうからこそ、少しのズレも許されなくなるのです。

 

ですから、脳の記憶が“あいまい”であることは応用を効かせるうえですごく重要なんです。あいまいに覚えて、そこに共通している何かを選びながら、物事を認識しているということです。

 

具体例としては、多少字が汚くても最低限のルールをおさえていれば何とか読めますよね。笑 そんな感じです。

 

そして、“あいまい性”を確保するために、もう一つ大切なのが、“ゆっくり学習する”ということなんです。脳は、何かを見たり聞いたりしても、すぐには判断せず、一度“記憶を保留”することで、違う角度・タイミングで見聞きしたものから、共通項を抜き出して、結び付けていくことができるんです。

 

ゆっくりゆっくり学習していくことで、脳は物事の裏に潜んでいるルールを確実に抽出できるのです。そしてそのルールをもちいて、様々な状況に臨機応変に適応していくわけです!

 

というわけで!記憶力は悪くて当然なんです☺︎

 

勉強しても、なかなか覚えられないのも脳がそうできているからなんです!毎回同じようにうまく踊れないのも、学習がゆっくりだからなんです!?

 

だからこそ、反復練習が大切なんでしょうね。そうして、ゆっくり学んだことだからこそ、バトルなんかでも瞬時的に、臨機応変に、適応した動きが出せるんでしょうね!

 

やっぱり練習あるべきですね(^^)そんな運動学習については、2年前のブログで書きましたよね笑

 

前から脳のこと書いてたんですねw

まぁそれは置いといて、なんにせよ、脳のしくみを知ることはなんだか面白いですよね。だから何なんだ?というのもわかるし、知ったからといってうまくやれるわけじゃない!というのもわかります。

 

でも、うまくいったりいかなかったりする人生の中で、自分の失敗を嘆いたり、無い物ねだりで卑屈になったりせず、それを少しだけ脳の仕組みのせいにしながら、物事を楽に考えられるようになるといいかもしれないですね!

 

反省すべきことは反省しなければいけないし、繰り返してはいけない失敗もあるとは思いますが、やっぱり、逃げ場所があるって大切なことなんだと思います。

 

そんな感じで、進化しすぎたゆえに、“不完全”である人間であることを楽しみながら、人生過ごしていきましょう〜

 

なんてね。

脳記事三連発おつきあいいただきありがとうございました!笑

ではでは。

またどこかでお話しましょう!